2014年10月25日土曜日


天然理心流は、近藤内蔵之助長裕が寛政年間(1789年~1800年)の初期に、江戸で創始した剣術流派である。道場は両国薬研堀(東京都中央区東日本橋)というから、江戸の中心地で賑やかな場所であったと思われる。
 鹿島神道流からの伝系が書かれている伝書が残されているが、正しくは鹿島新当流なので、単なる字の間違いなのか他に意味があるのか分からない。
 剣術、柔術、棒術の独立した3つの伝系を有していたが、現在では剣術のみが継承されている。ただし、剣術の体系の中には居合術や柔術(小具足) も含まれており、これらは現在まで伝承されている。
  流祖について詳しい記録はほとんどないが、天保14年(1843)の「新撰武術流祖録」という様々な武術流派について書かれた本には、「天然理心流 近藤内蔵之助長裕遠江ノ人也、好刀術得其妙、号天然理心流其門近藤三助方昌得其宗方昌ハ武州八王子住其門許多シ」と記されている。内蔵之助が亡くなってから 36年後の本であるから、簡単な記述なのは仕方がないが、遠江(静岡県)出身であることと、近藤三助の名が見られるものの、生年等は不明。没年は、江東区 北砂の妙久寺にある墓碑に、文化4年10月16日(1807年11月15日)と刻まれている。反対側には、門人小幡健貞、道統桑原昌英建之とある。

http://www.tennenrishinryu.com/history.html


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